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良い住宅を作るためには、技術だけでは何ともならず、最高の材料を最高の管理のもとに熟成させてから使う。
「木は乾燥が命」です。
業界人ならだれでも知っていることですが、では現在主流となっている「人工乾燥」この乾燥方法で満足できるかと言いますと、まったくダメです。
材木は、土中の水分を吸い上げて大きくなっていきます。
自分の体積に対してどれぐらいの水分を含んでいるか?
それを「含水率」と言いますが、山で伐られてすぐに製材した状態で含水率は30%以上。時間とともに乾燥が進み20%近辺になると、急激に曲がりや割れ収縮を起こします。これは材木の外周部分と材木の芯の固い部分との収縮率の違いによって必ず起きるもので、本物の証ともいえます。
製材の形状によって芯の部分がないものに関してはこの限りではありませんが。
含水率20%で起こり始める収縮・割れ・曲がりなどは含水率12%まで落ちた段階で収まっていきます。これを「絶乾状態」と言います。一旦絶乾状態まで落ちたものはその後の吸湿などによる変形も小さく、建具材などは天然乾燥により必ずこの段階まで乾燥させております。
私も現場に持ち込む材料は必ずこの状態まで乾燥させたものに厳選しておりました。小さいもので2~3か月、大きなものになると1~2年という途方もない時間をかけて、自分で天然乾燥・管理をしていたのです。
人工乾燥とは、機械を使うことにより短期間で強制的にこの状態を作り出すことを言います。
材木を窯に入れる期間は約2週間。
高温にすることにより短期間で一気に乾燥を進めます。
するとどういう現象を起こすのか?
細胞がことごとく破壊されます。
建前で骨組みを組み上げるときに、割れるように折れてしまう材木がありますが、これは強制乾燥により材木本来の「粘り」が失われた結果です。
また材木を知らないお客様・工務店の「材木が割れているから変えて欲しい」といった、常識外れなクレームがあまりに多いため、割れを起こさない無理な乾燥がより一層進んで行きました。
その結果は、外面は一切割れが出ていない「内部割れ」という問題を引き起こしたのです。どこにどう割れが入っているのか一切分からない。
構造上、大きな問題となる欠陥を含んでいても分からない。
乾燥の技術は日夜進歩してはいますが、これらの大きな問題を抱えた材料を使うわけにはいかず、自分で乾燥前の材木を買ってきては自社倉庫で天然乾燥させるという気が遠くなる作業を繰り返していました。
材木の粘り・色つや・香りなど、加工していてもその違いは明白です。
天然乾燥の材木で建てた自社の家を見るたびに、自画自賛しました。

良い家づくりをする為には、素材、住宅性能・デザイン性・機能性だけではなく、もっと重要な事がございます。
それは、実際に家を作る棟梁、大工、左官といった職人の技術レベルが高品質である事。
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