第1回 建築用木材の乾燥について of 建築家と建てるチルチンびとの家 愛知県名古屋市のデザイナーズ住宅

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Designer's Factory KISETSU

デザインプロデュース連合設計社市谷建築事務所【rengoDMS】

匠の技術

第1回 建築用木材の乾燥について

建築用木材の乾燥について「木は乾燥が命」といいます。

木は水を吸い上げて生きていますので、その水を吐き出していく際に、割れ・変形・収縮・曲がりなどの変形を起こします。

日本の気候の関係で4~9月は雨が多く、その時期に山から切り出された木は、雨が降った後の地面の水分をしっかりと吸い上げていますので、いくら手間隙かけて乾燥させても、モノになることはありません。

水分を吸い上げていない、11月から3月までの木を入手せねば、意味がないのです。

木がどれだけ水分を含んでいるかということを「含水率」ということばで表します。

山から切り出され、柱などの建築材として製品に製材される段階での含水率約30%前後。

そこから乾燥が進んでいき、20%前後の辺りから木は急激に動き始めます。

そして、12%に達した段階で一旦落ち着くと言われています。

この状態を「絶乾状態」といい、絶乾状態まで乾燥させたものはその後の動きが格段に小さくなります。

この絶乾状態にするまでの乾燥方法を人口乾燥で行うか天然乾燥にするのかの違いになります。

我社では特別に注文して製材したものだけを、自社倉庫にて1~5年影干しいたします。

製材して建築材として製品となったものを倉庫に持ち帰り、一本一本桟を入れて積み直して風が通るようにし、天然乾燥させるわけです。

最近流行の人口乾燥材も、かなり乾燥技術が進み完成度の高いものになって来ましたが、まだまだ、「そのまま使える」というものではありません。

天然乾燥と人口乾燥、一体何がどう違うのか?

人口乾燥では、「乾燥機」を使うやり方が主流になっています。

人工的に温度を上げる「乾燥室」を作り、その中で乾燥させます。

物にもよりますが乾燥期間は圧倒的に短く、一気に乾燥させるため、木肌が焼けて色が悪くなる、内部割れなど強度低下の要因になる。

乾燥期間が短い為表面は乾燥していますが、内部の乾燥の度合いは甘く現場に持ち込むには若過る感があります。

殆どの場合が、工事中に曲がりや収縮などの不具合が起きてしまいます。

天然乾燥では人間の手を加えませんので、自然環境の中じっくりと乾燥させていきます。

木の表面の含水率ではなく、真ん中の一番乾燥しにくい部分の含水率が12%以下になるまで。

年数が経過して、いざ使う時にはしっかり曲がったり割れたりしていますので、製材機や木工機で、一本一本真直ぐに直してから使う必要があります。

曲がるものは曲がるだけ曲がらせる。

縮むものは、これ以上縮まないところまで縮ませてから建築材として使うことになります。

乾燥機はたくさんの材料を早く乾燥させてこそ「効率が良い」ということになりますから、人口乾燥が「芯までの絶乾状態」を達成する日はこない気がします。

どの山からどんな時期に出てくるのか?

そんなところから、私達の家作りはスタートしています。

2007年9月7日

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